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児童虐待、少年の殺人…無慈悲な事件が後を絶たない 悲しみを知る「情緒の教育」が今こそ不可欠だ

 警察庁のまとめでは平成28年上半期の児童虐待が初めて2万人を超えたという。河川敷で16歳の少年が殺害された事件のみならず、子供から高齢者までが心を制御しきれずに人を殺(あや)めるという痛ましいニュースはもはや珍しくさえなくなった。事の善悪を理性的に問えば、おそらく当事者を含め百人中百人が「良くないこと」と理解しているはずだ。

胸に迫る「大人の言葉」贈りたい

 河井酔茗(すいめい)の「ゆずり葉」という詩がある。以前は小学6年の教科書に掲載されていた。新しい葉ができると入れ替わりに古い葉が落ちる「ゆずり葉」と、世代をつなぐ私たちの人生とを重ね合わせて書かれた美しい作品だ。「…幸福なるこどもたちよ、おまえたちの手はまだ小さいけれど-。世のおとうさんおかあさんたちは、何一つ持っていかない。みんなおまえたちに譲っていくために、いのちあるものよいもの美しいものを、一生懸命に造っています…」。胸に迫る思い溢(あふ)れる言葉だ。

子供の「話の聴き方」変えられたら実りある教育改革となる

 バッカーズ寺子屋では、10歳から15歳の子供たちと年間30日ほどを共に学ぶ。第1講座では、受け身でない「話の聴き方」を伝える。この「聴く力」を高めることこそが、「話す力」や「書く力」、そして「思考力」を飛躍的に伸ばす。

教育とは親や教師の「言葉と行動」にほかならない

 「教育という抽象的なものは存在しない」。私が教育実践を続けてきて確信していることの一つだ。  私たちは「学校教育」や「家庭教育」が「良い」「悪い」などと口にするが、「教育」という言葉の実質を突き詰めてみれば、結局は親や教師一人一人の「言葉と行動」に他ならない。どのような言葉で語り、行動するかが全てだ。褒めることも叱ることも何かを伝えることも全ては言葉と行動で表現される。

いじめの温床を醸成せぬ教育

 いじめによる自殺が起きる度に、校長たちは言質を取られぬよう官僚的答弁に終始し、担任は体調不良で姿を消し、評論家は学校や親のあり方をここぞとばかり非難する。そしてほとぼりが冷めれば、人々は何事もなかったかのように、見て見ぬふりの日常に戻る。『次郎物語』の作者、下村湖人は、次のような言葉を遺(のこ)した。  「恐るべきは少数者の暴力である。しかし、一層恐るべきは多数者の無気力である。われわれは、前者が常に後者の温床において育つということを忘れてはならない」(『心窓去来』)。  私たちは「多数者の無気力」といういじめの温床を醸成せぬ教育をしてきたのであろうか。

生きた言葉で語る指導を

産経新聞2015年4月8日 自分の考えを持ち、発信することのできる人材を育成することは、これからの教育にとって大きなテーマだ。10歳から15歳の子供たちを教育するバッカーズ寺子屋では、スピーチ指導を重視している。毎年、苦労するのは、子供たちに強固に染みついている3つの習慣-(1)書いてきた原稿を読む(2)原稿を暗記して話す(3)それらしい良いことを言おうとする-を如何(いか)にして払拭するかだ。

まず大人が読書の意義を心から深く理解せよ 本との出会いを

産経新聞2015年1月24日 今年の「歌会始の儀」のお題は「本」であった。今、子供から大人まで読書量が低下している。教育に携わる者の一人として、何とかしなければならないテーマだ。産経新聞2015年1年24日「読書をする」というたった一つの習慣を子供たちにしっかりと手渡せたら、未来の若者たちの姿は大きく変わる。

教育者にこそ「志」求められる

産経新聞2014年11月15日「志の教育」をテーマに教育実践活動を続けてきた。子供や若者への教育が中心だが企業研修も多い。人事担当者の悩みは「指示された仕事はできるが、自ら考え、主体的に切り開く仕事ができる社員が少ない」ということだ。子供たちの教育課題と全く重なる。

先人に学び、真贋を見抜く

産経新聞2014年9月6日バッカーズ寺子屋では卒塾生を対象とした合宿を夏休みに開催する。日本各地を訪ね文化・歴史・芸術・自然・国際関係・社会問題など幅広く学ぶ。今年、九州の卒塾生とは鹿児島を訪ねた。維新ふるさと館、知覧特攻平和会館、富屋旅館などが主な訪問先だ。戦争の悲惨さのみ強調し、反戦平和を唱えさせるような平和学習ではない、イデオロギーにとらわれぬリアリティーのある学びを構築し、卒塾生と共有してみたかった。

学校が抱え込まず社会に目を

産経新聞2014年7月5日毎年6月は、バッカーズ寺子屋、バッカーズ九州寺子屋の卒塾の時期だ。1年間の30日ほどの学びを経て、見違えるほどたくましくなった小学5年から中学3年の塾生たちは、堂々と卒塾証書を受け取り、原稿も見ずに、自分の心からの思いと考えをスピーチして巣立っていく。保護者の方からも次のような感想をいただいた。

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