「陳に在(いま)して糧を絶つ。従者病みて能(よ)く興(た)つこと莫(な)し。子路慍(いか)って見えて曰わく、君子も亦窮すること有るか。子曰わく、君子固(もと)より窮(きゅう)す。小人窮すれば斯(ここ)に濫(みだ)る。」(『論語』)

 

孔子が陳にいらした時に食糧がなくなった。

お供の者たちは病気にかかり立ちあがることもできなくなった。

弟子の子路(しろ)が義憤に駆られて言った。

「君子でも困窮することがあるのですか。」

先生がおっしゃった。

「もちろん君子でも困窮することはある。

しかし、小人は困窮すれば、心を乱し、行いが乱れる。

(君子は乱れないのだ。)」

 

子路は、なぜ、孔子のような学徳共に優れた人物が、

飢え、困窮しなければならないのかと憤ったのです。

しかし、孔子は子路に、

小人は困窮すれば、心を乱し、行いが乱れる。

しかし、立派な人間は困窮しても乱れないのだと諭します。

乱れない人物になることが、本当の学問の力なのだと思います。

 

コロナ禍の今こそ、

この『論語』の言葉をかみしめたいと思います。

君子固より窮す – Vision&Education (goo.ne.jp)