衆議院が解散となり、政治が大きく動こうとしています。世界も動いていますから、当然、日本も変化しなければならないと思います。日本とは何かといえば、それは国民一人一人の意識に他なりません。究極的には、私がどうか、あなたがどうか、ということでしかないのです。また、今日の政治に歴史は関係ないと思われがちですが、幕末の吉田松陰はつぎのような言葉を遺しています。

「民を恵むという美しい言葉は耳にするけれども、それが民衆にまで及んで実際に民がその恩恵にあずかるところまでいっていない」(講孟余話」)

「天下の大患は、その大患のよってきたるゆえんを知らないところにあるのだ」(「狂夫の言」)訳「国家の病弊も、その原因が人々に理解されるなら、ともかく処置は可能である。しかし本当の天下の大患は、多くの人々がその原因を理解しないばかりか、それが大患であること自体を自覚しないところにある。そうなるとことは絶望的である。」

それ以外にも、日本で生きている幸せに対して、先人たちのご苦労を偲び、感謝する心も失われていると思います。「苟も仁に志せば悪しきこと無し」と孔子は『論語』にその言葉を遺していますが、「仁」という、家族を愛し、生まれ育った郷土と先人たちを愛し、自国を愛するというあたりまえの感覚が失われたことが大きな混乱を引き起こしているのでは無いかと思います。自分の父祖のこと、子々孫々のことを思うことが愛国心であって、それはイデオロギーではないと思います。その根っ子には「仁」という、自分以外の者への大きな愛や、思いやりの心が本来あったのだろうと思います。