笹川陽平さんのblog記事を見ていて、日本は昭和に池田勇人首相がド・ゴール大統領に「トランジスタラジオのセールスマン」と揶揄されながら、経済復興に力を注いだことを思いました。

問題はその後の世代が、経済だけではなく、様々な領域について哲学を持ち、リーダーシップを発揮できているかどうかです。勿論、個別に見れば素晴らしい人たちはいると思います。

しかし、民意を反映して政治が行われる以上、国民一人ひとりの考えが大切になってきます。国民一人ひとりの見識が問われてくるし、哲学が問われてくるのだと思います。

これは多分に教育の問題です。そして、メディアの問題でもあるかもしれません。知識の暗記やクイズ番組やお笑いでは、なかなか鍛えられない力です。

とにかく自分で考える力を養うことが大切だと思います。そのためには、メディアは少なくとも両論併記を心がけていただきたいと思います。

以下、笹川陽平氏の記事(一部)です。

「わが国は財政面だけでなく、平和構築、人権、環境、開発など幅広い分野で長く国際社会に貢献してきた。国連の枢要なポストを目指す資格は十分ある。その意味で、シンガポール国立大学東アジア研究所が2019年、日本、中国、米国、インドなど8カ国について行った調査結果が興味深い。

 東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国の識者に「どの国が信頼できるか」聞いたところ、日本を肯定的に評価する声は61.2%と1位を占めた。米中対立の中で「連携すべき信頼できる戦略的パートナー」「自由貿易のリーダーシップをとる国」でも1位の評価を受けている。戦後の平和外交の成果として誇りにしていい。

 しかし、「政治、戦略面で影響力がある国」では、中国が圧倒的なトップ。日本に対する支持は1.8%にとどまった。日本を「信頼できない」とした21.3%の約半数も、その理由を「日本はグローバルリーダーシップをとる能力あるいは意思がない」を指摘した。

 日本に高い信頼を置く一方で、いざというときの力強さ、頼りがいに疑問符が付けられた形だ。グローバル化で大きく変わりつつある世界はコロナ禍でさらに大きく変わる。その中で国連の在り方も役割も当然変わる。わが国が新たな国連外交をどう構築していくか、正念場を迎えている。」

日本の未来 – Vision&Education (goo.ne.jp)