「若者の声を政策に反映させようと活動する「日本若者協議会」は9日、中学や高校の部活動に関し、生徒の意思に反して強制加入させるケースがあるとして、部活動は任意加入であることの周知徹底や実態調査を求める要望書をスポーツ庁に提出した。」(共同通信)

部活動はやった方が良いと思うことも多々あります。身体を鍛えたり、チームワークを学んだり、リーダーシップを学んだり、文化的な素養を身につけたりと、色々な良い面があります。

ただし、無理矢理入らされるという状況だと、良い所も身につかず、苦痛を感じることもあると思います。しかし、無理矢理入ることになったけれども、多くの苦難を経て、たくさんの学びを手に入れられたということもあると思います。だから、これはなかなか難しい問題です。

かつて、学校週五日制が始まり、ゆとり教育ということが叫ばれた時に、私は反対論者でした。なぜなら、ゆとりの出来た時間に、塾や予備校に行って、受験競争に拍車がかかることは目に見えていたからです。

しかし、今、私が思うことは、バッカーズ寺子屋のような学び舎も選択肢の一つとして全国にあれば、ゆとり教育も、それはそれで良いのではないかということです。

ただ、部活にせよ、何にせよ、そこで教える人間が本気で何かを伝えようとしていることが大切ですし、人間は一人一人違うのですから、それを見極める人間力と、剛と柔のバランス感覚の良さが、指導者に求められるのだと思います。

今の教育現場では、先生方の仕事が多すぎて、部活までは無理というのも理解できます。だからといって、外部の指導者に任せきりになるのも、本当に教育的かどうか悩ましいところです。

いずれにせよ、新たな制度設計をしていかなければならない時代になったと思います。しかし、そこには、深く考え抜いた、教育理念、教育哲学といったものがなければならないのだと思います。