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もの言わぬ日本人から脱却を
国際社会の中で日本人の弱点や欠点とされていることがいくつかある。「会議では意見を言わない」「集団の陰に隠れて矢面に立たない」「自分は安全な位置にいて批判・評論だけする」「チャレンジ精神に乏しく消極的」「意思決定が遅い」などだ。こうした資質は先天的なものではなく、子供の頃に受けた教育の中で身に付く仕組みが(教師の意図とは別に)知らぬ間にできているのではないか。
「志」は感謝と未来への責任
人生は一度しかない。何のために生まれてきたのか。何のために生きるのか。その答えを自分なりに見いだし、世の中に幾ばくかの良き価値を残すことが人としてこの世に生を受けた意味だと思う。そのためには学び働かねばならない。仕事をするためには知識や技術の教育も必要だが、その根幹となる「志を立てる教育」が最も大切だ。
成人年齢は18歳に引き下げられたものの…人を大人たらしめる教育の不在
今年6月、成人年齢を18歳に引き下げる改正民法が成立した。世界の趨勢(すうせい)は18歳成人であり自立と社会参加を促すために必要との判断だ。関連して巷(ちまた)で議論されたことは選挙権・成人式・飲酒・ローン契約の消費者トラブル・刑事罰といった問題だ。いずれも重要だが「人を大人たらしめる教育の不在」こそが最も重要な問題ではないか。
「変化に対応できる若者」を育てたければ、まず教師がアクティブに!
教育界の先達は、「人を教育するよりも、まず自分自身が、この二度とない人生をいかに生きるかに真剣で、教育というのは、いわばそのおこぼれにすぎないのです」(森信三)と語った。人さまをどう教育するかではなく、自分自身がどう生き、自分をどう成長させられるかが、その人の教育力となる。そこに教育改革の本質がある。
若者たちの活力を育てる教育は、教師自身の志と生き方から
活力があり起業する若者たちの存在もあれば、生きる目的を見いだせず漂うように生きる若者たちの姿もある。活力の無さは表情、声、姿勢、目の輝き、挨拶、会話、様々(さまざま)な所に表れる。若者たちが活力を高める上で大切なポイントが3つある。
学校週5日制を生かすためには 学校と寺子屋の教育を車の両輪に
子育て、学校教育、ビジネス、あらゆる場面で、私たちは目先の忙しさに追われ、往々にして本質的な課題解決を先送りする。それを乗り越えるためには、全体を俯瞰(ふかん)し、「そもそも論」に立ち返ることも大切だ。
人生の土台を身につける教育
バッカーズ寺子屋は、10歳から15歳の子供たちと、バッカーズ少年教育10原則という「プリンシプル」(人として大切な原理・原則)を経営者と共に学ぶ私塾だ。
「志の大切さを学んだ」と実感する教育方法…体験を通し心に深く刻まれる
10歳から15歳の子供たちが1年間(月2回程度)企業トップたちに学ぶバッカーズ寺子屋では、既存の考え方とは違う教育方法で成果をあげている。
教師の「コメント力」と「聴く力」 過剰、心を傷つけるコメントは己の未熟さ故だ
知的刺激に満ちたアクティブな学びの空間を作るためには、「学生(生徒)が相互に学び合う状況を作ること」「教師が学生との双方向の言葉のやりとりを増やすこと」の2つが大切だ。
教育力の根源に気づく大切さ
バッカーズ寺子屋の合宿ではさまざまな体験を行う。海での釣りもその一つだ。各自が釣りの手順を聞き、仕掛けを準備し自力で釣り始める。釣り上げた魚はクーラーボックスに運び、夕刻には手捌(さば)きで内臓を出し、小麦粉を塗(まぶ)し揚げていただく。初めは怖くて魚に触れなかった子供も、次第に触れるようになり、夢中になって釣りを楽しむ。当初、釣りの体験は、海の豊かさ、手順を正確に聞き取る大切さ、命を頂くことへの感謝の3つを体感してもらうためと考えていた。